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小説の書き方講座①「構想を練る!」

■方法はどうでもよい。内容が大事!

「小説の書き方講座」。前回は、序でしたが、いよいよ第1回。今回は、「構想を練る!」と題しました。小説を書く前に、必ず誰もが行う過程ですね。構想を練らないで、小説を書き始めるという人は、おそらくいないでしょう。では、どうやって練るのか。結論からいえば、人それぞれ、としか言いようがありません。大事なのは、方法ではなく、その構想の内容です。ですから、電車に乗っているときでもいいし、寝る前でもいい、トイレでしゃがんでいるときでもいい。なんでもいいわけです。

ただ、注意したいのは、いいアイディアが浮かび、それを覚えておく自信のない方は、必ずメモすることです。今では、携帯電話やスマートフォンのメモ機能を使えばいいのですが、要は、なんでもいいからそのアイディアをメモっておくことです。「いいアイディアだから忘れない」「忘れるくらいだから、いいアイディアではない」。そうも言えますが、そうとも言い切れません。メモしておくことは、無料なのですから、労を惜しまずに。

■案外、人は同じことを思いつく

さて、「いいアイディアが浮かんだ!」「おもしろいストーリー構想が練られた!」そう喜んでいる方、だからといって、すぐに書き始めるのは、いかがなものか。まず、そのアイディアを検証してみるのがいいでしょう。その方法は、大きく2つ。

①過去の文学作品などを読んでみる。②知人や友人に話してみる。

ある作家が、かつてこんなことを話していました。「人って、結構同じことを思いつくんです。だから、自分のアイディアが特別だと思わない方がいい」。エジソンやアインシュタインといった人たちは、世の中にないものを世に生み出しました。しかし、こういった人はごくごくわずかです。ましてや、小説となれば、結構、似たような物語が世に現れているもの(テーマが重なるのは、仕方ないことです)。ですから、自分自身で、いいアイディアが浮かんだ。自分だけが思いつくことだ、とは、あまり信じ込まず、冷静になってみる必要があります。

■過去の小説をチェックしてみる

では、上記①の解説。ここ十数年の傾向として、「書くことはすれど、読まず」という人が増えているようです。人の小説に興味ない、と言ってしまえば、それまでなのですが、仮に、新人賞に応募しようというのであれば、「人と異なる小説を書かなくてはならない」ということが、前提になります。

日本近代文学の誕生が明治中期ですから、そこから数えても、100年以上経っています。夏目漱石、森鷗外、芥川龍之介、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治、坂口安吾、三島由紀夫、司馬遼太郎、村上春樹…挙げたらキリがないくらい小説家は誕生しています。大げさですが、何百、何千といる小説家の小説と、まったく重ならない小説を書かない限り、新人賞は受賞できないのですから、「あなたの小説は、村上春樹みたいですね」と言われてしまった段階で、もうそこまでの評価にしかなりません。

つまり、過去の小説を読むのは、単純な動機でもあるのです。「人とかぶらない小説を書く」ために、過去の例を調べる。もちろん、全部を読むことは無理ですし、いろいろ読んだことで、それに影響され、自らの特徴が削がれる恐れがあるかもしれません。それならば、自分の構想のテーマに近い小説家の過去の作品のいくつかに目を通してみることだけでも、いいでしょう。もし、まったくかぶっていなければ、少しは確かな自信につながるはずです。

■知人・友人の反応を知る

次に、②です。着想段階でもいいのですが、近くの人に話してみて、反応を知るのもいいでしょう。もちろん、多くの小説を読んでいる人に聞かせるのがいいですが、そうでなくても、人の反応を知ることは大事です。純粋に「おもしろい」かどうか、書く意味合いがあるかどうか、知ることができます。

それに、人に話すことで、アイディアがより深まることもあります。反対に、反応が悪いときは、それで諦めるのではなく、何がよくないかを聞き出し、構想を練る材料にすればいいでしょう。あるいは、その構想は小説の断片として取っておくのもいいかもしれません。

■書きつつ、構想を膨らます

自分の構想に自信が持て、一定の検証の結果、今までにない小説になりそうだという手ごたえをつかめたら、いよいよ書き始めしょう。

「でも、まだ最後までストーリーが浮かんでいない」「論理が整っていない。結論が出ない」と心配の人もいるでしょう。しかし、そういったことはあまり気にしない方がいいと思います。なぜなら、小説は一度最後まで書き終えたから、それで終わり、というわけではないのですから。

誰しも、いきなり100点の小説を書けるわけではありません。構想を練り直し、書き直して、100点に近づけるわけです。ですから、書き進めつつ、構想を膨らます方がいいでしょう。人に話すことでアイディアが湧くのと同じで、書き進めることで構想が膨らむこともあります。

次回は、「ストーリーと登場人物を練る!」です。

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