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自費出版の帯文の役割とは

一般の書店で売られている書籍を見ると、必ず帯が巻かれています。では、自費出版する書籍も必要なのでしょうか。

■書店販売では必須

帯は書店流通販売が必要の場合、必ず巻かないといけません。目的は「営業」のため。帯は営業ツールなのです。

帯は一般のお客様の目を引くために、キャッチコピーなどが書かれていることが多いです。あるいは、著者の近影など。

ただ、出版社はどちらかというと書店員さんを惹きつけるために、キャッチコピーなどを考えています。

そもそも書籍が発売されたからといって、必然的に書店の棚に並ぶとは限りません。1部は置かれるとしても、出版社側からしたら、何冊も置いてもらいたい。

そのための営業を行うのですが、全国にあるすべての書店を回ることは不可能です。

そういったとき、帯は営業ツールとなるのです。書籍が出荷され書店に納品されたとき、段ボールを開梱するのは書店員さん。各担当者に渡されるのですが、その担当者の方に「この本はどんな内容なのか」を瞬時に知ってもらうために、帯文などの工夫を凝らします。

「あ、おもしろいかも」と感じてくれたら、その後、何冊か発注してくれるかもしれません。そういう機会を捉えるために、帯は存在します。

よって、アマゾンのみの販売(書店流通させない)ならば、基本的に帯は不要です。一般の人が見ることができる棚に並ぶわけでもありません。アマゾンの方が帯を見て、発注依頼することもありません。

■帯のサイズはどのくらいが適切か

最近の書籍を見ると、表紙カバーが隠れるくらい帯の高さがあるものもあります。そこまでする必要があるのかは、それぞれの判断です。一般的な話をしましょう。

帯の幅は原則、表紙カバーの幅と同じです。異なるのは高さ。目安としては、書籍サイズの3分の1くらい。

例えば、四六判(幅は128mm×高さ188mm)。高さの3分の1というと、約60mmです。

半分の90mmまで行ってもいいですが、60mmあれば十分です。反対にそれより下げてしまうと、高さが足りなすぎて帯が書籍から外れやすくなってしまいます。

■何を書けばいいのか

表紙カバーの表側(表1といいます)は、書籍のキャッチコピーや推薦文を載せます。やはり最も目立つ場所ですから、惹きの強いコピーでありたいですね。

著名人の推薦文は、PR効果があるかどうか、昨今はなんとも言えません。『世界の中心で、愛をさけぶ』が大ヒットした際、帯文を書いていたのは柴咲コウさん。帯文の影響で書店員さんがPRし、ヒットにつながったと言われます。

その後、多くの出版社が同様のPRを追随し現在に至ります。今となっては、著名人の帯文だらけです。

帯文を著名人に依頼すると、何万円どころか、人によっては何十万円もかかることがあります。コストのバランスを考えたら、控えた方がいいでしょう。

表紙カバーの裏側(表4といいます)には、書籍の目次を載せたり、「まえがき」などの抜粋を載せることが多いです。

背は基本的には、著者名のみ。スペースが少ないですからね。

折り返し箇所(袖といいます)は、表側と裏側両方あります。よほど書くことがなければ無理して書く必要はありません。著者近影やプロフィールを載せることが一般的です。

■紙質はどうしたらいいか

帯の紙質は、基本的には表紙カバーと同じものでいいでしょう。カバーと同じの方がコストは安いです。

依頼するデザイナーさんによっては、特殊紙を指定することもあります。これに関しては何とも言えませんが、見積もりを取って、費用が高くなるようでしたら一考が必要です。

同様にカラーも表紙カバーと同じでいいでしょう。コストが下がるなら、フルカラー(4色)を1色にしてもいいと思います。

今回は帯の役割について、ご紹介しました。個人的には、帯は不要だと思います。資源とコストの無駄ですからね。ただ、説明した通り、書店流通販売では必須ツールです。費用も鑑みて検討しましょう。