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小説の書き方講座⑦「一人称か三人称か」パート4

さて、小説の書き方講座の第7弾です。引き続き「一人称か三人称か」ですが、そろそろ結論を。

ひとまず書きやすい方で書いてみる、ということに越したことはありません。そうなると、一人称を選ぶ人が多いのではないでしょうか。ただ、一人称で注意したいのは、ライトノベルや作文と紙一重になりがちだということです(もちろん、最初からライトノベルを書いている人は問題ありませんが)。

つまり、書き手が、書き手自身と主人公をほぼイコールで描いてしまうということです。太宰治など、私小説家の場合、読者が書き手と主人公をイコールで読んでしまうことは、よくあることですが、その反対ともいえましょう。

一人称の小説において、ある程度、主観的に描かれることは致し方ないでしょう。だからといって、自己についてはもちろん、他者について、客観的な視点や考察が少ないと、作文と思われてしまうことがあります。実際、個人的な感想ですが、文学賞や新人賞においては、やや一人称はハードルが高くなっているのでは、と思います。

そういう意味では、三人称の方が書きやすいともいえます。ただ、三人称は先の回で触れたとおり、視点人物を置くことが基本ですので、これに慣れていないと、結構難易度が高いでしょう。

自費出版や文学新人賞などへの応募を考えている方で、まだ時間がある方は、一人称、三人称、両方で書いてみるのもいいかもしれません。結局は書いてみないことには、自分に合う文体、あるいは、自分の文体というのはわからないものです。

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