部数(絵本)

もはや1000部以上刷る時代じゃない?

結論から言いますと、自費出版において、もはや1000部以上刷る時代ではないと思います。もちろん、確実に必要であるなら別ですし、販売して売れ行きが好調なら別です。ここでいう部数は、一般的な自費出版を想定した場合の部数ですので、ご留意を。

適正な部数は?

まず、部数を考えるとき、必要な優先項目を挙げます。

①予算
②手元在庫、販売在庫
③保管場所
④重量

順に見ていきましょう。

①予算

仮に予算が50万円だとします。それでコストがトータルで45万円だとし、部数が200部だとします。その場合、200部が適正部数となります。よくある例を挙げますと、もう10万円かければ300部印刷できる、それなら10万円追加して、55万円としよう。そういう例です。この考え方はオススメしません。つまり、予算をオーバーさせてまで、部数を増やす必要はないということです。あくまで優先順位の最上位が予算であるならば、それは守るようにしましょう。

②手元在庫、販売在庫

これは、明確な出版計画に基づいています。将来的に手元に置いておきたい部数が200部、販売に回したいのが200部。なので、400部必要。そういう計画です。もし、この数字が明確であれば、総部数を迷うことはないでしょう。仮に400部刷るのに、予算オーバーするならば、手元を150部にし、販売を100部にするなど、計画を変える。つまり、予算と同時に、手元在庫と販売在庫、これらを考慮しておくと、部数に迷うことはないでしょう。

③保管場所

最近はあまりなくなりましたが、やみくもに「1000部印刷したい」とおっしゃるお客様がいます。でも、1000部も刷って、仮に売れなかったら、保管できるのでしょうか? 特に、絵本は通常の書籍よりサイズが大きいですし、ハードカバーはかさばります。その分、スペースも必要です。

もちろん、弊社でも管理することは可能ですが、いつまでもお預かりしておくわけにはいきません。つまり、書籍は形になって残るということです。保管することも頭には入れておきましょう。

④重量

③保管場所とも重複しますが、絵本はサイズも大きいですし、ハードカバーなので重量も増えます。いくら薄いといっても、何百部ともなれば、結構な重量です。大げさな話ではなく、床が抜けることも考えられますので、重量も気にしつつ、部数を決めるのもいいかもしれません。

また、書籍は、クラフト紙に結束された形で梱包されています。重量や判の大きさによって異なりますが、大体10冊単位です。

結束梱包

冷静になって考える

よく制作途中で、気分が高揚し、もっと部数を増やしたい、とおっしゃるお客様がいます。そのとき、弊社では、「おやめになった方がいいです。予定通りにしましょう」と抑えるようにします。

自費出版は人生で、そう何度も行うものではありませんし、せっかく作るなら一気に作ろうという気分になるのも、よくわかります。けれど、上記4点を考慮すると、後悔することになるかもしれません。冷静になって、考えるようにしましょう。

増刷は、あまりコスト安ではない

増刷は費用が下がると思っている方が多いですが、案外、そうでもありません。初版で100部刷ったとき10万円かかったとしたら、増刷で100部刷った場合、8掛け程度、8万円くらいはかかります。

なぜかといえば、結局、初版と別工程になりますので、印刷・製本所の人件費がかかるからです。割り引かれるのは、製版代くらい。初版の誤字・脱字などが多めで、それを修正するとすれば、結局、その費用もかかり、コストは高くなります。

だからといって、最初に多く刷っておこう、というわけではありません。そのためにも、予算、在庫、保管といったことを考慮して部数を決めましょう。

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