風紋五十年

『風紋五十年』林聖子

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東京新宿にある文壇バー「風紋」(税別1,600円)。

かつて、檀一雄、中上健次、色川武大、埴谷雄高、井伏鱒二などの作家、新潮社、筑摩書房、平凡社などの出版関係者、美術関係者が集った伝説のお店だ。

その風紋が、2011年、開店50年を迎えた。
そして、ついに、2012年5月31日、それを記念した書籍『風紋五十年』が刊行。
好評につき、第2刷となった。
このページでは、『風紋五十年』の魅力を、紹介しよう。

風紋はどんなお店か

「風紋」は1961年、新宿にオープンした。
経営しているのは、林聖子さん。

聖子さんは、少女時代、太宰治に可愛がられ、「メリイクリスマス」の登場人物「シヅエ子」のモデルとなったことでも知られる。父・林倭衛は大正・昭和に活躍した洋画家で、大杉栄をモデルした《出獄の日のO氏》などの代表作を持つ。母・富子は、太宰と親交があり、男女を超えた友情を生涯にわたり育み、太宰に信頼された女性だ。

出版社勤務、劇団所属を経て、聖子さんが、なぜ「風紋」を開いたのか。
そして、かつての作家たちや出版関係者が時を忘れ、なぜ「風紋」で杯を交わしたのか。

ひと言で言うならば、林聖子という女性の魅力に尽きる。
聖子さんと接したことのある人、皆一様に、聖子さんの人柄・魅力に惹きつけられ、
「風紋」を訪れるようになった。

「風紋」では、職業・身分の垣根を越え、誰もが自由に語り、酒を飲んだのだ。

『風紋五十年』はどんな内容か

『風紋五十年』は、林聖子さんのロングインタビューを中心に構成されている。
幼少から現在に至る波乱万丈の人生――。
それにもかかわらず、明るく淡々と生きる林聖子さんの魅力が存分に感じられる内容になっている。

また、林聖子さんや風紋にゆかりのある方々の寄稿文も、本書の魅力のひとつだ。
総勢25名の中から、少しばかりお名前を紹介しよう。

高田宏(作家)/粕谷一希(作家、評論家)/中村稔(詩人)/坪内祐三(評論家)/森まゆみ(作家)/林静一(画家)/青木清志(ハルナグループ代表)/羽佐間道夫(声優、ナレーター)/安藤宏(東京大学教授)/高橋栄一(都市出版代表取締役社長、「東京人」編集長)/飯島徹(未知谷編集長)/水木楊(作家)/上杉満代(舞踏家) ほか

風紋五十年祝賀会の模様、林倭衛の作品、聖子さんのインタビュー風景などの写真も多数掲載しているので、読み応え十分だ。

装丁は、気鋭のデザイナー、MicroWorksの海山俊亮さんが、聖子さんのインタビュー写真は、写真家・石本卓史さんが担当。若き力が、本づくりを支える。

【メディア情報】

・「北日本新聞」(2012年5月27日付)で紹介されました!
・「読売新聞」朝刊都内版(2012年6月6日付)で紹介されました!
・NHKニュース(2013年6月18日)で林聖子さんが紹介されました!
・NHK「ラジオ深夜便」(2013年6月19日)に林聖子さんが出演されました!

『風紋五十年』発売記念パーティー

『風紋五十年』の発売を記念して、2012年6月6日(水)、アルカディア市ヶ谷にて出版記念パーティーが開催されました。

猪瀬直樹・東京都前知事のスピーチから始まり、弊社代表の挨拶、林静一さん(画家)による乾杯の音頭で会は進み、寄稿者の方々のスピーチを頂戴しました。

風紋の開店当初からのお客様、常連客の方、出版社、新聞社、美術関係者、いろいろな分野の方が見え、2時間弱の時間を楽しまれていました。

開店当初からのお客様としては、作家の高田宏氏、評論家の粕谷一希氏などがいらっしゃるが、その一方で、徐々に若いお客様たちも見えるようになった。

林聖子さんが太宰治の「メリイクリスマス」のモデルあることを知った太宰ファンの方もいれば、実は、風紋がどのような場所かを知らずに、常連になった方もいる。

こうして、世代のバトンが引き渡され、風紋は50年も続いたのだろう。

宴たけなわ、声優・俳優としてご活躍の羽佐間道夫さんの一本締めで、会は終了しました。

多くの方にご出席いただき、もちろん、二次会は「風紋」へ。満席状態で深夜まで酒宴は続きました。御出席いただいた皆様、誠にありがとうございました。

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