ストーリー

何を重視して絵本を作るのか

■いざストーリーを作ろう!

では、ストーリーを作っていきましょう。原稿用紙に書いてもいいですし、Wordファイルに打ち込んでいってもいいでしょう。

しかし、その前に、プロットを作ることをオススメします。この場合のプロットは、設計図とか全体図という方が近いかもしれません。ノートやメモ帳でいいので、試してみましょう。

■プロットを作る

このストーリーにはどういう人物が登場するのか。どういう場所なのか。そういうことをあらかじめ設定しておくということです。

例えば、太郎君、花子さん、次郎くん、麗子さんが登場するとします。そのとき、下記のような人物設定をしておきます。

太郎小学6年生、12歳短髪、少し痩せ型、女の子のような顔立ち消極的、優しい、泣き虫
花子小学6年生、12歳白い肌、ロングヘア、背が高くてモデルみたいな顔立ち強気、リーダータイプ
次郎小学3年生、9歳(太郎の弟)マッシュルームヘア、少し太りぎみ、いつも手に食べ物を持っているのんびり屋
麗子中学2年生、14歳(太郎と次郎の隣人)日に焼けた肌、肩くらいの髪の長さ、スレンダー運動神経抜群、優しい

プロットはあくまでプロットですので、実際のストーリーに直接出てこない情報も載せておく。というより、決めておきましょう。その方がストーリーに厚みが出てきます。

場所に関しても同様です。特に場所は、絵を描く上で背景となる重要部分です。

■プロットはラフ画でもいい

言葉で補うことが大変で、イメージ先行型という方は、文章ではなくラフ画でもいいでしょう。鉛筆などでささっと背景を描き、何色を使うのかなど、補足していきます。

あるいは、実在の場所が登場するなら、写真を貼り付けておくのでもいいでしょう。

■ストーリーは絵とのバランスが大事

絵本の最大のメリットは、絵があるということです。当たり前ですね。絵があることの最大の利点は、文章で描写をしなくていい、ということです。

例えば、上記の人物設定に関して、小説であれば、さりげなく太郎は「女の子のような顔立ち」ということを匂わせないといけません。しかし、絵本は絵で表せばいいのです。

反対にいえば、絵とのバランスを考慮して、ストーリーを作る必要があります。それは、ある意味では難しく、削ぎ落としていく作業です。余計な説明や描写をしていないか、幼児向けであれば、意味は通じるか、言葉が難しくなりすぎていないか。そういう配慮が必要になってきます。

■結局は書いてみるに限る!

いろいろと長々書いてきましたが、結局はまずはストーリーを思う存分、書いてみることです。おそらく絵本を作りたい、自費出版したい、と考えている方は、すでにいいストーリーを思いついていることが多いのではないでしょうか。だから、そのような発想が生まれたのだと思います。

それならば、周りの評価は別として、まずはご自身の思い通りにストーリーを文字化してみることです。それに自信がなければ、第三者に読んでもらう。または、どういう絵を描いたらいいかを相談してみる。

絵本の第一歩として、何はともあれストーリーづくりは外せないものです。

より具体的にストーリーの書き方を知りたい、という方は、弊社ブログの「小説書き方講座」をご参照ください。